第21巻 蕾

7月2日解散!
と大々的に報じられ、今日がまさにその日。肝心の国会は閣僚人事に若干の動きはあるものの、基本的に開店休業状態。
衆議院解散、なぜ国会で“万歳”と言うのか、あえて理解すらしたくないところですが、解散と言う文字を前に脳裏に浮かぶのは2005年8月8日に敢行された郵政解散
その日は山本幸三先生のお誕生日。
落選中の山本幸三事務所にはお誕生日解散


山本:本当に解散しちゃったな。
秘書:選挙どうしましょうか。
山本:考えてもしょうがないな。何とかなるだろう。
秘書:・・・。


まさか本当に解散すると思っていなかった山本陣営は、選挙の準備は全くと言っていい程進んでおらず、スタッフも良く言えば少数精鋭、悪く言えば閑古鳥が鳴いているという始末。


しかし、そこへ本当のお誕生日プレゼントが!!


ボー然としている事務所へ1枚のFAXが・・・。
送り主は山本幸三先生の親戚。


“今年、大学に進学したばかりの息子がちょうど夏休みなので、お手伝いに本日から行かせます。お金の心配は不要です。どうぞ自由に使って下さい。”


これぞ神様のおぼしめし!ありがとうございます!
そして皆の期待を一身に背負った大学1年生のY君が予定より30分遅れで、顔に満面の笑みを浮かべながら登場。
とても爽やかなY君は政治に全く興味がないにもかかわらず、片道1時間30分の時間をかけて毎日通ってくれるとのこと。
感謝、感謝。お父さん、お母さん。Y君の青春の貴重な4年間をありがとうございます。


と、ここまでは良かったものの・・・。


まずは山本幸三先生のことも選挙のことも何も知らないY君に、さわりだけは覚えてもらおうと、いくばくかの資料を提供。


秘書:少しの間、これを読んでおいて。
Y君:はいっ!わかりました!


元気に返事をするY君。それからしばしの後、資料に目を通しているはずのY君の方に目をやると、なんとY君はよだれを垂らしながら爆睡!・・・まぁ、難しい本ばかり読ませても若いからかわいそうか、と気を持ち直し、外のお使いを頼むことに。


秘書:この書類を自民党本部まで持って行ってくれる?
Y君:はいっ!わかりました!行って来ます!!


と元気良く猛ダッシュで事務所を出発するY君。それから間もなくしてY君から電話がかかり、もう着いたのかと感心すると、


Y君:ところで、自民党本部ってどこですか?
秘書:・・・。(おいっ!場所もわからないのに出るなよっ!)


と、こんなY君に一抹の不安を覚えながらも、東京事務所の運営を托し、秘書陣は戦地へ赴いたのですが、いざ選挙を終え、疲れ果てて東京事務所に戻ると、事務所の中は嵐が去った後のよう。微妙に飲み残した口の空いているペットボトルが散乱し、食べかけのお菓子があちこちに・・。ゴキブリさんもさぞかしお喜びのことだったでしょう。事務所の皆が帰る前に大掃除を試みたY君ですが、あまりの惨状にくじけてしまったそうです。(後日談)


まぁ、そんなY君は、晴れて国政に返り咲いた衆議院議員山本幸三事務所でそのままお手伝いを続け、彼のチャラチャラした性格が人を呼び、今や山本幸三事務所に出入りする大学生は総勢10名を超え、『学生部』と言う組織にまで発展しました。そしてこの春、彼は学生部第1号として社会へ飛び立って行ったのです。
彼の蕾は今や大輪の花となり、学生部は
山本幸三のブログ』http://d.hatena.ne.jp/yamamotokozo/
や独自の企画ふるさと納税推進委員会』http://d.hatena.ne.jp/furusato09/
を運営するにまで至っています。


Y君、ありがとう!!